乙川
乙川(おとがわ)は、愛知県岡崎市を流れる一級河川。矢作川水系最大の支流で、菅生川・大平川の別称がある[1]。岡崎城公園の南を流れ、市の行事の舞台になることが多い、岡崎の中心を貫く川である。

概要
- 源流は岡崎市と新城市の境にある巴山(標高719メートル)
- 茅原沢で男川と合流し、中心市街地を貫流して、天白町で矢作川に合流する
- 延長は約34キロメートル、流域面積は約258平方キロメートル
- 支川に男川・鉢地川・山綱川・伊賀川・竜泉寺川などがある
- 河川管理者は愛知県[2]
歴史
中世までの乙川本流は、久後崎町付近から南へ流れ、現在の占部川の筋へ注いでいた。1399年(応永6年)に久後崎町付近の左岸に「六名堤(むつなつつみ)」が築かれたことで、本流は矢作川に合流するよう付け替えられた[3]。1882年(明治15年)には六名堤が切れて氾濫が旧流路を通って広田川まで至り、69村で死者43名の被害が発生した[4]。
近代以降も水害は繰り返された。2008年(平成20年)の8月末豪雨では、気象庁の岡崎観測所で時間雨量146.5ミリ(観測史上最大)を記録し、乙川では右岸の堤防が決壊した(岡崎市全体の被害は床上浸水620戸・床下浸水705戸)[5]。
川辺の風物
- 葵桜 - 竜美丘会館裏手(東明大寺町)から竹橋(大西町)にかけての堤防にある河津桜の並木。1998年(平成10年)に幸田町の河津桜に感激した市民が植樹を発案し、2001年(平成13年)1月、市民85人が費用を出し合って800メートルにわたり86本を植えた。徳川家の家紋にちなみ「葵桜(あおいざくら)」と名付けられ、3月に見頃を迎える[6]。
- 乙川噴水 - 1987年(昭和62年)3月、殿橋と潜水橋の間に作られた噴水。「手づくり郷土賞」を受賞している[7]。
- コイの放流 - 1970年(昭和45年)10月24日、明代橋上流の左岸で小学生らによりコイ4千匹が放流された。コイは公募で「みかちゃん」と名付けられ、放流は長く続けられた[8]。
かわまちづくり
乙川の水辺空間を活かした「乙川リバーフロント地区かわまちづくり」は、2015年(平成27年)3月30日に国の「かわまちづくり支援制度」に登録された(愛知県管理河川では初の登録)[9]。この取り組みの中で人道橋の桜城橋が整備され、2020年(令和2年)3月22日に開通した[10]。殿橋付近の左岸河川敷は乙川河川緑地として整備され、キャンプ場などにも利用されている。
主な橋
市街地区間を中心に、主な橋を上流側から挙げる。
- 大平橋(国道1号)
- 乙川大橋(愛知県道26号岡崎環状線)
- 竹橋
- 吹矢橋
- 明代橋(愛知県道477号)
- 桜城橋(人道橋、2020年開通)
- 殿橋(愛知県道483号岡崎幸田線)
- 潜水橋(人道橋)
- 名鉄名古屋本線の橋梁
- 明神橋(国道248号)
行事との関係
- 川沿いは岡崎の桜まつりの会場となり、岡崎公園近くの河川敷では家康行列の戦国模擬合戦が行われる
- 岡崎城下家康公夏まつり花火大会は乙川と矢作川の河畔が会場で、川沿いには岡崎の屋台が並ぶ
- 乙川ナイトマーケット - 乙川河川緑地で開かれる夜市。2017年開始、3〜11月に年10回程度開催
- 泰平の祈り - 殿橋下流の水面にLED入りのボール「いのり星」を浮かべる光の催し。2015年(平成27年)12月26日に徳川家康没後400年記念事業として初めて開かれ、3万個のボールに約2万人が集まった[11]
思い出・証言(未検証)
この欄は、利用者の思い出・証言をもとに書かれています。 書籍・新聞・公式資料による裏付けは取れていません。事実として引用する際はご注意ください。裏付けとなる資料をご存じの方は、出典への追加をお願いします。
- 乙川での遊びや釣り、洪水の記憶、河川敷の催しの思い出などを募集しています。
未解決・情報募集
- 上記以外の橋それぞれの架橋年
- ゲンジボタルなどの生き物の生息状況
- 昭和期の河川改修(堤防・護岸整備)の経過
出典
- ↑ Wikipedia「乙川」(CC BY-SA)
- ↑ 乙川リバーフロント地区かわまちづくり|岡崎市公式ホームページ
- ↑ Wikipedia「乙川」(六名堤の節。原典は愛知県「川筋の変遷とその痕跡」ほか)
- ↑ Wikipedia「乙川」(六名堤の節)
- ↑ 平成20年8月末豪雨|愛知県、国土交通省「平成20年8月末豪雨による被害状況等について」
- ↑ Wikipedia「乙川」(河津桜の節)
- ↑ Wikipedia「乙川」(地理の節)
- ↑ Wikipedia「乙川」(地理の節)
- ↑ 乙川リバーフロント地区かわまちづくり|岡崎市公式ホームページ
- ↑ Wikipedia「乙川」(橋梁の節・ギャラリー)
- ↑ Wikipedia「乙川」(泰平の祈りプロジェクトの節)